第7回JGS宝石シンポジウム

第7回JGS宝石シンポジウムでは、「合成ダイヤモンドの宝石市場への混入、ピジョンブラッド・ロイヤルブルー等の呼称について」をテーマに、日本からAGLを代表しCIBJYO総会に参加された中央宝石研究所の堀川洋一氏と、GIA Tokyo主任研究員の阿依アヒマディ博士を講師としてお迎えして、24ロットの天然・合成ダイヤモンド、20ロットのルビー、20点のブルーサファイヤを観察しました。

第7回JGS宝石シンポジウム ご報告

※写真はすべて、クリックしていただくと別ウィンドウで拡大表示されます。
会場:
JJA会館2F/3F  〒110-8626 東京都台東区東上野2-23-25
Tel: 03-3835-8567 Fax: 03-3839-6599
日程:
2014年7月23日(水) 12:30開場 13:00開始
主題:
A:合成ダイヤモンド
B:ピジョンブラッド・ロイヤルブルーの呼称について
 
 
MC挨拶: 12:55
総合司会(MC)は渡辺幸春理事です。
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『本日検品いただきます標本石は、日本宝石協会所有のコレクションと、会員各社からご提供いただきました商品です。これから合成・天然ダイヤモンド、ルビー、ブルーサファイヤをご覧いただきます。それでは、只今より第7回JGS宝石シンポジウムを開催いたします。 』
開会挨拶:
13:00〜
伊藤彰JGS理事長
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『皆様、本日は第7回JGS宝石シンポジウムにご参加いただきまして、真にありがとうございます。 一般社団法人日本宝石協会は、業者だから出来ること、業者にしか出来ないことを題材として、宝石の信頼性向上に役立つことを皆さんと共に考え、国内外の最前線で活躍する会員が持っている情報を業界のために提供し、発信することを事業化し、実践しております。
本日のテーマ二つは、(1)合成ダイヤモンドが開示されること無く天然ダイヤモンドに混入して市場に出回るようになっている問題、(2)ピジョンブラッド・ロイヤルブルー等、市場における歴史的な呼称が鑑別期間の検査レポート等に記載されるようになったことについてどのように認識するか、現状把握と今後のあり方について考えてみていただきたいと思います。』
テーマA
合成ダイヤモンドの市場への混入について
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当協会監事、株式会社柏圭代表取締役会長 加藤久雄氏はシンセティックダイヤモンドについて、その歴史・マーケット・価格・問題の背景・日本での対応を説明し、先般(2014.05.17〜21)モスクワで開かれたCIBJO総会での「シンセティックダイヤモンド」に関する話題を紹介しました。

シンセティックダイヤモンドの
マーケット状況

シンセティックダイヤモンドに対する
日本での対応
続いて、中央宝石研究所技術管理部長 堀川洋一氏からも、国際会議CIBJOにおける現状認識についてのお話しがございました。
分科会:2班に分かれ、各班交代して全てのテーマA・Bについて観察。観察所感発表、意見交換。 また、協力鑑別機関、GIA東京ラボ主任研究員、阿依アヒマディ博士による科学的解説。
  1. 合成ダイヤモンドの宝石市場への混入
    標本石リスト(ダイヤモンド)
  2. ピジョンブラッド・ロイヤルブルー等の呼称について
    標本石リスト(ルビー) 標本石リスト(ブルーサファイヤ)
 
GIA東京ラボ 主任研究員
阿依アヒマディ博士

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合成ダイヤモンドの看破法について、科学的解説をしていただきました。
テーマB
ピジョンブラッド・ルビー、ロイヤルブルー・サファイヤと呼称する基準

ピジョンブラッド・ルビー、ロイヤルブルー・サファイヤやコーンフラワー・ブルーと市場で呼称される名称を鑑別レポートに記載する研究機関が増えてきています。 GIA東京ラボ 主任研究員 阿依アヒマディ博士は、「GIAの基準」を、
中央宝石研究所 堀川洋一氏は、「GITの基準」を、それぞれお話しくださいました。
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"Color Communication Master set
of Blue Saphire" (GIT)
分科会:
 
 
全体会議:
伊藤理事長が進行役を務め、(1)合成ダイヤモンドについての観察所感あるいは市場への混入問題についてのご意見を発表(30分)、次に、(2)ピジョンブラッド、ロイヤルブルーの色味と呼称について観察所感と鑑別レポートについてのご意見を発表(30分)していただきました。


最後に、JGSが積極的に普及していくことを本年度事業とした簡易コードについて、当協会理事、ICA(世界色石協会)日本代表理事 堀内信之氏から説明がございました。
閉会挨拶:
当協会監事、諏訪恭一氏の挨拶をもって、この日の第7回JGS宝石シンポジウムを終了しました。

標本石を提供いただいた協力社及び会員各社:
(株)中央宝石研究所、日独宝石研究所、(株)アンブローズ&カンパニー、
 諏訪貿易(株)、(株)エヌ・アラウディーン、(株)明治堂、(有)ワイティーストーン

ご協力、ありがとうございました。