編集後記
「自らの文化が生き続ける限り、その国は生きながらえる。」
大袈裟な言い方かもしれませんが、私たちが毎日創作し、取り扱うジュエリーはその国を守ることも、復活させることができるのかもしれません。「その国」を「その人」と置き換えることで、ジュエラーとして利他を実現する導火線に火が付きます。ジュエラーとして誇りと得体の知れない期待感に包まれ、東京国立博物館を後にしました。
皆さん、「黄金のアフガニスタン」展はオススメです!陽気も良いので今月5月がベストタイミングでしょう。6月はきっと会期終了間近となり、混雑するのではないでしょうか。
ティリヤ・テペで発掘された2,000年前の副葬品には息を呑みました。古代に見事にカリブレイトされたターコイズは、今日のオークションハウスで息を呑むような高値で取引される透明石よりも、価値と叡智と心の豊かさを感じずにはいられません。どんな色石でも想像を絶する価値を生み出すことができる。ジュエラーにはその瞬間を創り出すことができる。
ジュエラーとして誇りを持って生きて行くために、これからも皆様と多くの情報と学びの共有を進めて行けるよう、ご指導・ご意見を頂けますよう改めてお願い申し上げます。
特別展「黄金のアフガニスタン」―守りぬかれたシルクロードの秘宝―
一般社団法人 日本宝石協会 理事兼広報部長:堀内信之
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